映画:キングスマン ゴールデンサークル 〜アンチユニバース・ユニバース〜

こんにちは。
光光太郎です。

皆さん、日頃気を使って生活しているでしょうか?気を使われるのはいいけども、自分が気を使うのは非常に大変です。むしろ全方位に気を使わず中指を立てることが出来たら……。

今回はそんな新春中指映画である

キングスマン ゴールデンサークル


の感想をちびちび書いていこうと思います。まぁ、感想書くやつにも中指立ててると思いますがね!

※今回はなめくさって書いてるので、真面目な感想を読みたい人は退出した方が身のためです。



◼感想ツイート




◼雑感
もう、気軽に楽しむのが一番です。
キャラクターや物語には思いを馳せず、ただただ画面のテンションに身を任せるのが吉。その分には非常に面白かったですよ。画面に目を惹き付ける映像テクニック、特になが回しワンカット風の映像は巧みに(これ見よがしに)何度も使われてて楽しいですし、なによりそれで撮られたアクションシーンは素晴らしいものばかり!

恐らく監督であるマシュー・ヴォーンもにこやかに作っていたことでしょう。

しかし、一度今作について考え出すと、作り手達のどす黒い敵意が見えてきます。

とにもかくにも「気を使わない」。それが唯一無二の魅力となっている稀有な作品なんですよ。
観客、キャラクター、世界情勢、前作……全てに気を使わない。気にする奴等を徹底的に叩きのめす!


まずは序盤、前作のタイトルでもある「キングスマン」を文字通り「木っ端微塵」に。敵役であるゴールデンサークルによって、主役のエグジーとサポーターのマーリンを残して全員があっけなくミサイルで殺されてしまいます。私が好きな新ランスロットも地盤ごと大爆発。

恐らくマシュー・ヴォーンはこう思っているでしょう。

「いや〜〜俺、前作にはもう全く興味ないんだよね。正直キングスマンそのものもどうでもいいな〜〜〜〜よし!皆殺しだ!これでもうキングスマン陣営を描かなくていいぞ〜〜〜」ニコニコ



勿論敵役にも、今回新たに登場するキャラクター達にも気を使いません。

今回の敵役は麻薬組織「ゴールデンサークル」。世界に出回っている麻薬に毒を混ぜ、世界規模の感染者を人質にしてアメリカへ麻薬の合法化を求めます。

が、アメリカ大統領はこれを好機とし、麻薬使用者と麻薬組織全体を皆殺しにすべく画策。

ゴールデンサークル、及びアメリカ大統領の思惑をぶち壊し麻薬使用者を救うために戦うのがキングスマンとステイツマンですが、特にステイツマンは完全な善玉には見えません。


彼らとキングスマンは元を同じとする従兄弟同士ですが、ステイツマンは酒造業を手掛け大資本を得ました。しかし、アルコールは中毒性があります。勿論適量なら問題ありませんが、事実としてアルコール依存症の患者は多数いますよね。どうにも、合法化を成功させたゴールデンサークルのように見えてしまいます。もしかしたら今回ウィスキーがやっていたように裏工作を重ね、今の成功を築き上げたのかも……。


また、善玉のように描かれた大統領側近もかなり怪しい。自分は善良な人間です!と言い切れる政治家がもし現実にいたら、胡散臭くみえるはず……と思ったらトランプ大統領が似たようなことを言いましたね(笑)。


敵も味方も被害者も、誰も彼もがグレーな存在に見えます。しかし、問題に対して深く切り込んでいるようには全く見えません。異常に軽い。

恐らくマシュー・ヴォーンはこう思っているでしょう。



「ヤク中も取り締まるやつも全員ムカつくなぁ〜〜〜。あ、アル中達もウザイぞ。そうだ!今度の映画でめっちゃ酷い目に合わしたるぞ〜〜〜〜!」ニコニコ



そして何よりも気を使わず中指を立ててるのは、続編リメイクユニバースばかりの映画業界と、それを期待する観客達でしょう。

それがよく分かるのは、前述した「キングスマン大爆発」のシークエンスと「カッコ悪いハリー」ではないでしょうか。

パブの扉を閉め、「マナーが紳士を作るんだ」といい放ち、からんできた不良をスタイリッシュにぶちのめす。前作の予告でも印象的に使われた、超絶スタイリッシュでカッコいいハリーの活躍シーンです。が、今作では、これをわざわざなぞっておいて逆にハリーがボコボコにされるシーンにしています。しかもただの不良に。それを助けるのはステイツマンであり新キャラのウィスキー。

これ、昨今の続編ものやユニバースものではあり得ない展開だと思うんですよ。やるにしても、観客がもつキャラクターへの愛を落とさないように気を使って行うはず。

その気遣いが、全く!ない!ない!



恐らく監督であるマシュー・ヴォーンはこう思っているでしょう。

「続編とかユニバースとかさ、なんであんなに気を使って作んのかね?観客もさ、ネット見ると時系列とかキャラクターの心情に拘ったりよ。アホか?もっともっと気軽に楽しもうぜ!人気出てようがなんだろうがキャラクターは殺す!俺は興味ないから軽く描く!映画は軽く楽しく一瞬を面白がろうぜ!!」キメ!

◼追記
前作から引き続き、007シリーズへのオマージュが豊富でしたね。


・エグジーの最終決戦武器がスーツケース
➡007シリーズ初の秘密兵器はスーツケース

・潜水艦に変形する車
➡「私を愛したスパイ」のボンドカー

・ステイツマンのボス、シャンパンが帽子を酒瓶へ投げてひっかける
➡007お馴染みの帽子引っ掛けの真似か?

・腕を改造された用心棒
➡「死ぬのはやつらだ」でワニに餌をやってるアイツ

・毒ナイフ付の靴
➡「ロシアより愛をこめて」の敵役からか?

・雪山での戦いとアメリカ国旗のパラシュート
➡雪山での戦いは007シリーズで多数あるが、建物の形から言うと「女王陛下の007」国旗パラシュートは「私を愛したスパイ」。


◼まとめ
とにかく不謹慎、軽い、深く観る観客を考えない。しかし、その軽さが何故か魅力的に見えてしまう。

ここまできたら、徹底的な気遣いによって名作を連発している近年のスター・ウォーズシリーズや、ユニバースの本家本元MCU達とは異なる、むしろそれらを嘲笑うような「アンチユニバース・ユニバース」として、キングスマンシリーズには大成して貰いたいですよ。

今後作られるであろう3作目、スピンオフ等々もかなり楽しみになってきました!期待してるぞ、マシュー・ヴォーン!!

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