思い出映画感想:2015年に映画館以外で新しく観た85作品を、軽いレビューで振り返る



ごきげんよう。

光光太郎です。


2015年も暮れに差し掛かり、今年の思い出を振り返る時期ですね。

そんなわけで今回は、2015年に映画館以外で新しく観た映画作品85本をちょこっとレビュー付きで観た順にご紹介していきたいと思います。主にレンタルやスカパー、講義で観ました。ありがとう〇SU〇AYA!



1.「ドライブ」 

2011 カーアクション 4/5


ライアン・ゴスリングのカッコよさと切なさに痺れる作品。



2.「ローズマリーの赤ちゃん」

1968 ホラー 3/5


誰も信じられない、誰にも信じてもらえない状況に呑まれる。オカルトホラー映画の走り的作品。



3.「エスター」

2009 スリラー 4.5/5


「子供が怖い」系作品最高傑作。没入感が凄まじく、エスターの一挙手一投足に目が釘つけになる。生涯でも忘れられない映画になった。



4.「サイコ」

1960 スリラー 4/5


映画界の傑作中の傑作。度肝を抜くカメラワークと演出は後世の作品に多大な影響を及ぼした。デルトロさんもイーライ・ロスもでる映像特典は必見。




5.「十三人の刺客」

2010 アクション時代劇 4/5


ジャパニーズアクション時代劇の傑作。三池監督独特のドライで骨太な空気感の中、孤立無援の壮絶な切り合いが始まる。SMAP稲垣吾郎の汚れ演技は必見。グロイのがダメな人はダメ絶対。



6.「十二人の怒れる男」

1957 ディベート 4/5


何かチームを組んだらメンバー全員に見せたい映画。話し合いでやられるとムカつくことが詰まっている。会話劇で舞台移動も無いながら、ロジカルにくみ上げられた傑作作劇。



7.「ゾンビ」

1978 ホラー 4/5


アンデット映画ではなく、ゾンビ映画の金字塔。淡々とした画作りの中で凄惨な事態が進行する様は、まるで現実のよう。グロイのがダメな人は絶対観ない方がいいです。



8.「ショーン・オブ・ザ・デッド」

2004 コメディ 4/5


笑えるコメディかと思ったら凄惨なゾンビ映画に…と思ったら根幹にはコメディと明るいメッセージが。テンポのいい展開には爆笑必須。グロイのがダメな人はダメ絶対。



9.「小さいおうち」

2014 ドラマ 3/5


なんだかよく分からない映画だった…。自分の読解力不足を痛感。



10.「悪魔のいけにえ」

1974 ホラー 4/5


後世のホラー映画を変えた決定的作品。監督はコメディのつもりらしいが、ある人にとっての喜劇は別な視点では凄惨な悲劇であるとよく分かる。青空と夕焼けの美しさにも心奪われる。ぐろくないよ!



11.「21ジャンプストリート」

2012 コメディ 4.5/5


頭を空っぽにして楽しめる、痛快娯楽コメディ。テンポの良さと画面演出に爆笑必須。チャニング・テイタムの名演が光る。



12.「ラストスタンド」

2013 アクション 4/5


アーノルド・シュワルツェネッガーのハリウッド復帰第一作にして、燃えに燃える痛快娯楽西部劇アクション。こういう作風の映画を日本でもいっぱい撮ってほしいなぁ…。



13.「プレイスビヨンドザパインズ」

2012 ドラマ 3.5/5


ライアン・ゴスリングとデイン・デハーンの魅力に唸る一作。因果応報というか、選択と結果はかくも残酷だが、それでもつながる救いはある。



14.「ファイトクラブ」

1999 サスペンス 4/5


観て。



15.「ワイルドスピード」

2001 カーアクション 3/5


アナ雪を超えるヒットを叩き出した「ワイルドスピードシリーズ」の記念すべき一作目。しかしこの作品のみの映像演出や雰囲気もあるため、今観ても新鮮に楽しめる。



16.「ワイルドスピードMAX」

2009 カーアクション 3.5/5


ワイルドスピードシリーズ起死回生の一作。ここから大人気シリーズの型が出来上がった。超絶スターではなく「スタッフキャストのアンサンブル」が得がたい魅力を持つ。



17.「ワイルドスピードMEGAMAX」

2011 カーアクション 3.5/5


リアルポパイことドウェイン・ジョンソンが参加し始めたことで、いよいよ骨格が完成されてきた一作。「車版ワンピース」かのごときチーム感と勢いとやることの破天荒さが魅力的。



18.「マーダーライドショー」

2003 ホラー 2/5


超絶悪趣味グロテスク映画。私は全くダメだったけど、慣れてくると破格の一作に思えそう。それ位振り切れている。



19.「アダムス・ファミリー」

1991 ホームドラマ 3.5/5


ゴシック風ファミリームービーとして誰にでもおススメできる傑作。世間の価値観に囚われず、幸せな家族生活を送る彼らにほっこり。毛むくじゃらのキャラが超可愛い。



20.「アダムス・ファミリー2」

1993 ホームドラマ 3.5/5


傑作ファミリームービー第二作。今回は子供の物語にスポットが当てられており、とにかく観ていて幸せになれる映画。



21.「裏窓」

1954 サスペンス 3.5/5


名匠アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作サスペンス。観客を主人公に「同化」させるための演出と展開には嫌が応にも乗ってしまい、高い没入感を持って観られる一作。退屈で動きの無い展開があるからこそ映える「あの一瞬」が忘れられない。



22.「何がジェーンに起こったか」

1962 スリラー 4/5


姉妹の嫉妬確執は、こうまで人生を捻じ曲げるものなのか。その心情には全く共感できなかったが、主演二人の熱演、いや狂演に魅せられた。女性の感想が聞きたいい一作。



23.「童貞ペンギン」

2007 コメディ 3/5


サミュエル・L・ジャクソンがナレーターを務める、名作ペンギンドキュメンタリーパロディ映画。可愛いペンギンたちの生活を性活に変える下ネタとオフビートギャグの連続に腹筋は崩壊寸前。しかし決してお下劣なギャグに終わらない、命の営みと男の友情を描き出している。



24.「ウォーリー」

2008 SFアニメ 4/5


押しも押されぬディズニーピクサーの傑作SFアニメ映画。文字通りの「ダメ人間賛歌」と、ストレートなロボット恋愛が胸を打つ。ンモ最高。



25.「マッドマックス」

1979 カーアクション 4.5/5


観て。




26.「マッドマックス2」

1981 カーアクション 4.5/5


観て。



27.「劇場版魔法少女まどか★マギカ[前篇]始まりの物語」

2012 アニメ 4/5


仮面ライダー鎧武を生み出した虚淵玄さんの名を一気に有名にした、深夜アニメの総集編前篇にして、後輩に激押しされて観たアニメ映画。モブが極力排され、風景の中にポツンとキャラクターがいる情景が印象的と感じたのもつかの間、心臓をつぶされるような陰鬱展開が始まっていく。まだ何者でもない主人公の、友を思う痛烈な叫びが胸を打つ。




28.「劇場版魔法少女まどか★マギカ[後編]永遠の物語」

2012 アニメ 3/5


総集編後編にして、新規カットを加えた作品。前篇があまりにも衝撃的な展開のつるべ打ちだったため、若干印象が弱まっている…。新編も観なくては。



29.「めまい」

1958 サスペンス 3.5/5


サスペンスの神様ことアルフレッド・ヒッチコック監督の最高傑作と称される一作。惚れた女の妄執に囚われる男の姿に怒りを覚える反面、哀れさと共感も持ってしまう…。それにしても、映画ってホントサンフランシスコ好きですよね。



30.「グエムル」

2006 モンスター 3/5


韓国製作のモンスター映画。ダメダメすぎる家族VS謎の川モンスターという構図に燃えるが、家族陣営が子供以外本当にダメッダメなので、そこに少し引っかかるか…。ラストの引き際は圧巻。



31.「スペル」

2009 ホラーコメディ 3.5/5


スパイダーマントリロジーを作り上げたサム・ライミ監督によるホラー映画。呪いババァVS銀行員女の飽くなきバトルに抱腹絶倒、狂喜乱舞。エンターテイメントばかりに終わらないお話も切れ味抜群。



32.「アイアンマン」

2008 ヒーロー 4/5


真面目に通して観たことが無かった、MCU伝説始まりの一作。DIY精神あふれるメカニックシーンは、男の子ならぶちあがること間違いなし。ヒーローのオリジンとしても分かりやすく燃えやすい。



33.「アイアンマン2」

2010 ヒーロー 3.5/5


MCU構想を明確なものとした記念すべき一作(本当はハルクか?)。銀色変身アイアンマンとブラックウィドウがかっこよすぎる。



34.「穴」

1960 脱獄モノ 3.5/5


フランスの傑作脱獄映画。工夫と努力がモノをいう脱獄計画は今の目で見ると地味だが、だからこそリアル。しかし、この映画はとある場面での「マニュ」という台詞に瞬間最大風速がある。



35.「東京物語」

1953 ホームドラマ 4/5


世界に誇る日本映画であり、小津安二郎監督作品であり、今年亡くなられた原節子さんが出演されていた作品です。ほんわりほかほかしたホームドラマかと思いきや、ぐさりと来る台詞と展開に引き込まれた。それでいて、全くやだみがなくさわやか。



36.「ブリット」

1968 カーアクション 4/5


ハリウッドの自主規制解禁後に製作された、ドライな狂犬刑事カーアクション映画。とにかくスティーブ・マックィーンと音楽が渋くてカッコよく、サンフランシスコを舞台にしたカーアクションは圧巻の一言。特に、定点長回しで撮っているカーアクションシーンでの緊張感は近年の作品にも引けを取らないでしょう。4DXの説明デモでは明らかに今作を意識したシーンがありました。カジノ・ロワイヤルでの007像にも影響を与えていそう…。似てるんだ。



37.「大脱走」

1963 脱獄モノ 5/5


超有名な曲で始まる骨太脱獄漢映画にして、どんな人にも胸を張ってお勧めできる傑作。漢、漢、漢達が250人協力し合いの大脱獄劇は、汗のにおいや砂煙を感じてしまうほどむさ苦しい(褒め)。工夫溢れる脱獄計画と準備の過程は観ていてワクワクするが、最も胸を打つのは「不屈の精神」だろう。発音が妙に心地いいので、作業しながら流し見する映画に最適!



38.「エミリーローズ」

2005 ホラー 3/5


ホラー映画を観る意味というものを改めて考えさせられた一作。怖いものがあるからこそ、私はホラー映画を観ます。



39.「ショーシャンクの空に」

1994 ドラマ 4/5


皆大好きショーシャンク。観ていて勇気がわいてくる作品ですが、私は「周りの環境を変える」派ですね…。



40.「ミクロの決死圏」

1966 SF 3.5/5


想像力と人体知識と特撮魂が吠える一作。今観るとNHK教育番組チックだが、そこは人体への夢と想像力が根底にあるからだろう。OPクレジットの流れにも想像力と工夫が光り「ピタゴラスイッチ」と「デザインあ」を感じる。



41.「ダーティーハリー」

1971 刑事モノ 3.5/5


言わずと知れた傑作狂犬刑事映画。ハリー・ギャラハンの容赦のない捜査と追及が痛快の一言で「なんでとっととぶち殺さないんだ」という台詞がしっくりくる。主人公に「あんた、最低だな…」と思うシーンがあるのも良い!



42.「ターミネーター」

1984 SF 3.5/5


2はTVで滅茶苦茶やっていたが、1はあまり観たことが無かった。しかし、台詞も字幕もナレーションもほぼなく、行動と態度だけでお話を物語っていく序盤は正に映画的。髪型が行儀いいシュワちゃんも新鮮。



43.「暴力教室」

1976 学園モノ 3.5/5


松田優作と舘ひろし(新人)のダブル主演作。とにかくケンカ、ケンカ、ケンカの嵐。燃え盛る学校校舎を舞台に、不良軍団VS生徒会、ボクサー先生(松田優作)VS理事長(日本刀装備)の壮絶ケンカバトルが繰り広げられる。ケンカアクションの中で進行する、舘ひろしの切ない葛藤も見どころ。



44.「野獣死すべし」

1980 ? 3.5/5


THE松田優作劇場。ぎらついた刃物のような男、真田と、その真田すら怯ませる静かな狂人松田優作が独特なドラマを展開させていく。理解が追い付かない展開てんこ盛りなので、ドラッギーな感覚に酔えるはず。



45.「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」

2002 アニメ 5/5


あの超絶大傑作「オトナ帝国の逆襲」を撮った監督の作品。徹底的な考証を重ねた戦国描写は、まるで歴史絵巻を観ているよう。牧歌的なまでの自然描写と、死が隣り合わせの殺伐とした空気のミスマッチ感が独特な雰囲気を出している。「死」というものが静かに、明確に漂い出す終盤の合戦は、涙無くして見られない。それでいて爽やかに終わるのだから…。



46.「サスペリア」

1977 ホラー 3/5


超怖いテーマソングがずーーーっと流れている不思議な不思議なホラー映画。ショッキングな色合いの照明によって、状況説明が極力排された独特の物語が、不穏に色鮮やかになっていく。とにかく雰囲気に酔えるか否かが重要な作品。ただ、冒頭のショックシーンの凄まじさは圧巻の一言。最初、笑います。



47.「怪盗グルーの月泥棒」

2011 アニメ 3.5/5


ディズニーでは出来ない、観れない展開が続けざまに叩き込まれるCGアニメ映画。痛さを感じる動きやテンションがぶちあがるテーマなど、乱立するCGアニメ群の中でも独自の作風を築いている。まぁ結局姉妹が超可愛いってことだよ!



48.「イエスマン」

2008 コメディドラマ 3.5


友人に勧められて観た、超人コメディ役者ジム・キャリー主演作。ジム・キャリー力が炸裂した痛快展開には思わず笑顔になってしまう。そしてヒロインの可愛さときたら!誰でもメロメロになる、明朗快活とした彼女の姿をずっと観ていたいと思える。ほろっとする展開だけで終わらせない、毒っ気たっぷりのラストにもにんまり。



49.「ヤング・ゼネレーション」

1979 ジュブナイル 4/5


最近友人にも勧めた、青春映画の傑作。憧れと現実、仲間内の楽しい空気と世間からの冷たい目、親と子、自分と仲間、貫く意地とど根性、そして若さの爽やかさ…誰にでも置き換えることができるこの物語は、多くの人が共感したはず。終盤の自転車レース長回しショットには、思わず前のめりになってしまう。



50.「死霊のはらわた」

1981 ホラーコメディ 3.5/5


スパイダーマントリロジーを作り上げたサム・ライミ監督のメジャーデビュー作。低予算ながらこれでもかとアイデアを詰め込んだストーリーと演出は、サービス精神の権化のよう。そして「キャビンに来たリア充大学生が酷い目に合う」というプロットは、これ以降ホラー映画のスタンダードになっていった。噴水かっていう位血が出るけど、全くグロくないし爆笑すること間違いなし。



51.「死霊のはらわたⅡ」

1987 ホラーコメディ 3/5


死霊のはらわたのまさかの続編にして、一作目のセルフリメイク作。前作が1時間かけた展開を15分くらいで駆け抜け、それ以降はもうひたすら悪霊とのコメディホラーバトルが繰り広げられる。行き過ぎた描写に少々戸惑うが、過剰なサービスをされている感じなのでよし‼片腕チェーンソーも燃える。



52.「キャビン」

2012 ホラー 4/5


ホラー映画、モンスター映画ファン必見のお祭り映画。とにもかくにも全編ゲラゲラ笑えるメタ的ネタのオンパレード。終盤の化け物大放出は凄惨ながら「ありがとう!」と心で叫んだ(笑)。そして最終盤に驚きのキャストが…!しかしホラー映画やモンスター映画を全く観たことない人には全然おススメ出来ない一作。



53.「ビルとテッドの地獄旅行」

1991 コメディ 3/5


ジョン・ウィックやマトリックスでお馴染みのキアヌ・リーブスが出演しているコメディ映画。結構絶望的な展開や凄惨な事態が起こるが、底抜けの能天気さ=バカさで全てを乗り越えていく二人組にほっこり。死神関連のシーンは全て笑えるし、あいつが一番人間臭い(笑)。しかし、エンドロールには少々泣いてしまった…。



54.「ヴィレッジ」

2004 スリラー 3/5


後輩に勧められて観た、あのM・ナイト・シャマラン監督作。どんでん返しというよりは、近世風の美術や服装、赤の使い方に魅力を感じた。そしてエイドリアン・ブロディの「あんたホントにそういう人でしょ…」と思わせる演技はさすがの一言。サクッとはしているが、考えれば考えるほどよく練られた物語であることが分かってくる。



55.「ミッションインポッシブル」

1996 アクション 3.5


トム・クルーズ力炸裂のド派手スパイ映画。しかし監督があの「キャリー」の方とは…意外。



56.「狼の死刑宣告」

2007 ヴィジランテもの 3.5/5


ワイルドスピードスカイミッションのジェームズ・ワン監督による、、ケビン・ベーコン主演作。息子を殺した相手への復讐が、途方もない大抗争を引き起こしてしまう…が、やたらと強いリスク管理職サラリーマンのケビン・ベーコンの不思議な安定感が漂う。覚悟を決めてからの準備シーンは現実味がありながらも最高にあがる場面。



57.「ジャンゴ 繋がれざる者」

2012 西部劇アクション 5/5


クエンティン・タランティーノ監督の傑作黒人復讐映画。役者もいい、演技もいい、音楽も演出もストーリーもカッコいい、言うことなしの痛快娯楽大傑作!そしてこの映画最大の見どころは、様々な話術を持ったキャラクター達による「舌戦」。だますのではなく、相手を呑む話の技術が冴え渡る。惚れました。



58.「それでも夜は明ける」

2013 歴史もの 4/5


とある人の実体験手記を基に製作され、一人の自由黒人の視点でアメリカ黒人奴隷制度の実態を描いた歴史映画。現代でもなお続く人身売買の地獄が、乾いた空気感で淡々と描かれていく。システムとして、商売として、価値観として確立されてしまえば、かくも人は冷淡になれるのか。音楽、歌の使われ方も独特。



59.「イングロリアスバスターズ」

2009 語学バトル 3.5/5


タランティーノ監督のナチス徹底退治映画。スパイアクションかと思いきや、多国籍言語描写が徹底されたこの世界で戦いのカギを握るのは「語学力」と「話術」。多種多様な言語を扱い、相手を呑みこむ話術の使い手にして最大の悪役を演じるのは、007 スペクターでも大物悪役を演じたクリストフ・ヴァルツ。彼無くしてこの映画はあり得ない。



60.「007/ドクターノォ」

1962 アクション 3/5


今の時代を作ったと言っても過言ではないスパイ映画シリーズ「007」の第一作目。かっこよすぎるOPで始まり、終始チャラさと仕事人ぶりを炸裂させるジェームズ・ボンド=ショーン・コネリーに見惚れる。緩い作りも娯楽映画としてご愛敬。そして、ここから最新作まで続くスペクターとの因縁が始まる。



61.「007/スカイフォール」

2013 アクション 4.5/5


最新作「007 スペクター」も手掛けたサム・メンデス監督の007にして、ダニエル・クレイグボンドのシリーズ最高興収を記録した傑作007作品。メタ的な物語構造とボンド、Mの描写が重なっていく展開には思わず胸が熱くなる。



61.「007/ロシアより愛をこめて」

1963 アクション 3.5/5


ショーン・コネリーボンド2作目にして、前作から1年の間で製作された作品。というか大体のショーン・コネリーボンドは1年製作。前作の緩さはなりを潜め、現実の世界に当てはめたシリアスなスパイ戦が繰り広げられる。ボンドガールの美しさと魅力もシリーズ随一。変態的ながら魅了されてしまうOPも圧巻。



63.「ガタカ」

2006 SF 3.5/5


遺伝子で全てが決まるディストピア世界が舞台の負け犬映画。生まれる前から「負け犬人生」が決まりきっていた男が、自らの努力と度胸とハッタリで宇宙船パイロットへの夢を開花させていく姿を、ばれるかばれないかサスペンスを主軸に描かれていく。淡々とした乾いたSF世界を映しながら、しっとりとした心情描写を演技で魅せる。




64.「007/ゴールドフィンガー」

1964 アクション 3/5


007シリーズ最高傑作と称される作品。ただ「ロシアより愛をこめて」を観た後だと、どうしてもゆるーい部分に目が行ってしまいあまり楽しめなかった印象が強い…。007観始めの時期だったので、今観るとばっちり楽しめるかも。秘密兵器てんこ盛りのボンドカーも初登場。OPの変態的なまでの演出には平伏するばかり…。よくこんなことを思いつくなぁ…。



65.「ギャラクシークエスト」

1999 SF 3.5/5


演じたキャラクターを本人だと誤解される系映画のSF版にして、スタートレックをはじめとしたSF作品への愛が詰まった映画。役者が演じる「SFドラマ役者キャラクター」達は総じて時代遅れの負け犬達だが、そんな彼らが英雄と勘違いされて本当の宇宙戦争に巻き込まれていく。演じるだけの「偽物」であった彼らが「本物」になる瞬間には胸が熱くなるだけでなく、演劇作品の醍醐味が示されていた。



66.「フランケンシュタイン」

1931 モンスター 4/5


モンスター映画の古典中の古典にして、今観ても面白い娯楽作品。フランケンシュタインの怪物は恐ろしいモンスターではあるが、この世に生を受けた喜びと好奇心、そして怯えを持つモンスターとして描かれており、単なるエンタメ怪物として描かれていないことがわかる。また短い上映時間の中に、犯罪モノ、科学モノ、モンスターモノ、恋愛モノといった様々な要素が含まれているのも面白い。古典とはチャレンジに溢れるものなのだと実感した。



67.「007/サンダーボール作戦」

1965 アクション 3.5/5


美しい海が印象的な007作品。この時代にどうやって撮ったんだと目を疑う海中バトルシーンが全編に渡って展開しており、台詞も無く自由に身動きが取れない戦闘には緊張感が漂う。水中バトルだけでなく、本物の戦闘と見紛うばかりのケンカアクションも大きな見どころ。洗練された美しい色彩のOPにも惚れる。



68.「007/カジノ・ロワイヤル」

2006 アクション 5/5


ダニエル・クレイグボンドの記念すべき第一作にして、007シリーズの個人的最高傑作。意味深く、かっこよすぎるOPからもう心は鷲掴みにされ、動から静のエンタメへと展開されていく本編は、どこを切り取っても至極のエンターテイメントと言える。メイキングで垣間見える、作り手たちの「モノづくり、コトづくり」への拘りようには尊敬するばかり。生涯ベスト級映画に食い込んできた、超超超面白い映画です!


69.「007/慰めの報酬」

2008 アクション 4/5


カジノ・ロワイヤルの直後から始まるダニエルボンド第二作。90分超という短時間ながら、大人のドラマを盛りだくさんに詰めている。見辛いアクションや説明不足な構成など不満点も多いが、それ以上に作品全体の雰囲気と役者の魅力に引っ張られる作品。



70.「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」

1977 SF 4/5


スター・ウォーズシリーズも真面目に観るのが初めてだったので、載せていきます。

オリンピック級の金が動くといわれる、現代の文化史を形作った伝説的作品にして、誰もが心躍らせるSF冒険譚。もう私が何を言うでもないんですが、とにかくメカやガジェット、異星間人種描写が堪らないですね。やられ方が面白いストームトルーパーと、人語無しで進む場面が可愛いしスマート。



71.「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」

1980 SF 4/5


SF冒険譚と青年の敗北を描いたスター・ウォーズ第二作。本作から、見せ場的にも威力的にも必殺のライトセーバー戦が本格始動していく。一切物語上の救いがないまま終わるが、それでも爽やかさを感じるのはマーク・ハミル力か。宇宙大冒険らしさは今回最も感じるかも。



72.「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」

1983 SF 3.5/5


SF冒険譚の一旦の最終作。父子のドラマ、男女のドラマが宇宙大戦争を舞台に展開されていくが、ワクワクするような宇宙世界描写は相変わらず。必殺のライトセーバー戦はさらに磨きがかかった。そんなにレイア姫を悪く言わないであげて!



73.「スター・ウォーズ エピソード1/ファントムメナス」

1999 SF 2.5/5


スター・ウォーズのプリクエル第一作目。私はスター・ウォーズの現実味溢れるメカ描写が大好きだったので、今作のヌルヌル表面メカは少しがっかりでした…。ライトセーバーも必殺武器というより携行武器になってしまっていて若干ありがたみが減ったというか…。ジェダイ全盛期だから当然なんですが…。終盤のジャージャー族VSドロイド軍団、ダース・モール決戦は最高でした。



74.「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」

2002 SF 3.5/5


気付かぬうちに少年が青年になっていた、スター・ウォーズプリクエル第二作。ジャンゴ・フェットVSオビ=ワン、ジェダイVS通商連合、クローン軍VSドロイド軍など、ワクワクする見せ場がてんこ盛りになったことで冒険譚らしさが復活。CG技術の進歩も凄まじく、正に宇宙戦争という大規模さの中で精密なメカ描写もやってのけていた。



75.「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」

2005 SF 4/5


スター・ウォーズプリクエル最終作。CGによるメカ描写は、もはやEP1の比ではないほどの精密さで、大規模なメカ戦闘もライトセーバー戦もシリーズ最高レベル。



76.「女王陛下の007」

1969 アクション 4/5


二代目007の最初で最後の作品。シリアスで緊張感あふれる作風に戻り、スペクター首領との戦いとボンドの愛が描かれる。007シリーズ50年の歴史の中でも傑作中の傑作だと思う。ジョージ・レーゼンビーがこれ一作で降りてしまったことが悔やまれてならない。



77.「カウボーイ&エイリアン」

2011 SF 3.5/5


ダニエル・クレイグ主演、ハリソン・フォード出演の痛快娯楽映画。時は西部劇時代、突如現れ家族を連れ去った宇宙人たちに対して、ボンクラガンマンや記憶を失った謎の男が無謀な戦いを挑んでいく。ボンクラ田舎町住人や盗賊団、インディアン等、普段は敵同士の間柄が協力し合って勝ち目の無い戦いに挑んでいく姿は熱い。しかし寡黙な男を演じるダニエル・クレイグはジェームズ・ボンドにしか見えない…。



78.「007は二度死ぬ」

1967 アクション 3/5


大規模日本ロケを敢行した007作品。それはないよと言いたくなる日本描写が盛りだくさんだが、まさか007が漁師姿になるなんて…。しかしいくら何でも水着にサンダルで登山なんかできませんよ。



79.「28週後」

2007 ホラー 3.5/5


走る系ゾンビで一発かました「28日後」の続編。パシフィックリムの司令官やホークアイなど、その筋で観たことある人が結構出ている。前作でも人間のどうしようもない部分が描かれていたが、今作では「その場の善意なんてロクなことにならない」ことが徹底的に描写されていて気落ちしてしまうが、最後のアイデア一発超絶ゴア描写が最高すぎて全て吹き飛ぶ。



80.「スーパーマン」

1978 ヒーロー 4/5


言わずと知れたスーパーヒーローコミックの実写作品。私はスーパーマンに特別な思い入れは一切ないが、映画の始まり方とOPクレジット、タイトルシークエンスに思わず涙してしまった…。そこには姿なきヒーローの姿と、ヒーローを心待ちにしている人々の全てが詰まっていたからだ。本編でも、スーパーマンの初活躍シーンが事故の人命救助というところが本当に好き。誰もが素直に拍手喝采を送りたくなる場面だもんね。



81.「007/死ぬのは奴らだ」

1973 アクション 3.5/5


三代目ボンドのロジャー・ムーア初登場作。シリーズ一作目から10年の時間が経っているためか、シリーズ初期作品のオマージュがふんだんに盛り込まれていた。それでいてロジャー・ムーア独自の路線である「笑える荒唐無稽さ」をしっかりと打ち出しているのも面白い。OPもノリの良さとしっとりさを両立した傑作。



82.「キャビン・フィーバー」

2002 ホラー 3.5/5


新進気鋭、天才狂喜の映画監督イーライ・ロスのホラー映画。「死霊のはらわた」路線を走りつつ、感染病によって疑心暗鬼になっていく大学生たちの姿を描く。ゴア描写もサービスたっぷりだが、自分の捉え方に凝り固まった人物達の取り付く暇もない様子にはどきりとしてしまう。これは全くの他人事ではないのだ。



83.「チョコレートドーナツ」

2012 ドラマ 4.5/5


ダウン症の少年を引き取るゲイのカップルの姿を描いた、実話をもとに製作された作品。差別や偏見の中でゲイとして、一人の人間として力強く生きる主人公ルディの姿は、観る者の胸を強く打つ。泣かせ演出などは一つもないが、涙が染み出てしまう。社会通念によって引き起こされるマイノリティの侵害は、何もこの映画だけの話だけではない。正義に囚われ目の前の事態を正視できないということは、いつでも自分に起きることなのだ。



84.「2045 Carnival Folklore」

2014 ? 3/5


講義で観ることができた自主製作映画。白黒の映像で描かれるディストピア世界の日本で、黄泉の国からやってきたエージェントの活躍や謎の研究所での管理生活等が互い違いに展開し、終盤に集約されていく。製作者にお話を伺うことができた思い出深い作品。音超デカいから気を付けて‼



85.「悪い種子」

1954 スリラー 4/5


「子供が怖い」系映画のはしりか。エスターでは子供が完全に意識して主導権を握っていたが、今作では子供自身も自らの本能を抑えきれていないような描写になっており、だからこそ恐ろしくなっている。彼女は自分の意志で凶行を犯しているのではなく、自らに流れる血に突き動かされて動いているのだ。8歳という年齢設定も、未だ本能と思考がせめぎ合っている年齢だろう。しかし、この映画では子供だけが変なのではなく、主要登場人物の全てが「自らの価値観に凝り固まった人物」として描かれているため、より救いがない。ラストのあの展開も、本編の悲劇性をより際立たせているだろう。あんな風に素直になれれば…。






と、これにて85作品全て紹介し終えました!いや~長かった!改めて振り返ってみると今年は、

・シリーズもの映画を多く観た

・昔の作品を多く観た

・宇多丸師匠のムービーウォッチメンや町山さんの解説で挙げられていた作品を多く観た

・世間的に傑作と言われているものを観た

という傾向が自分にはあったようです。


また、5点満点を叩き出したのは

「大脱走」

「アッパレ戦国大合戦」

「ジャンゴ 繋がれざる者」

「007/カジノ・ロワイヤル」

の4作品でした。これら級に好きな作品、思い出に残った作品として「エスター」もありますね。


今年はほぼホラーに触れていなかったので、2016年はホラーの年にしたいですねぇ。ホラー映画は楽しむべきポイントが分かりやすいので観やすいんですよね。007もまだ全部観れていないですし…。来年もレンタルで、スカパーで、ガッツリ映画を観ていきたいと思います!学業に刺し障りない程度に…。

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