ワクワクもんですね
光光太郎です。
凄いという言葉しか出てきません。遂にベールを脱いだ日本産最新ゴジラ「シン・ゴジラ」の新予告は、想像以上の衝撃を叩きつけてきました。私が感じたそれは
①CGゴジラの衝撃
②リアルを描くためのCG使いの衝撃
③キャスト陣の衝撃
の3つです。庵野秀明さんと樋口真嗣さんならやってくれると思っていましたよ!私は…!
①CGゴジラの衝撃
言わずと知れた「着ぐるみ怪獣特撮」の金字塔であるゴジラがCGに!?という衝撃は1998年版、2014年版のハリウッド製ゴジラでもあったものですが、まさか本家日本でもCGになるとは…。しかし今回の予告で見るゴジラには、着ぐるみがどうだとかCGがどうだとか言う議論を力づくで捻じ伏せる圧倒的な「存在感」があることは明白でしょう。
生物としての違和感を感じる、不気味な、生物という概念を根底から否定するような存在であるように見える、今回のゴジラ。その異様さは「質感を持ったCG」であるからこそ、余計に際立っています。話にきくと、実際の造形物とCGを組み合わせて使用しているシーンもあるとか…。
つまり今回のゴジラ、シンゴジラは、着ぐるみ特撮によって演出されていた「質感を伴った異質な存在」という怪獣映画の魅力を、CGの有効活用で完全に魅せ切っているんです。ハリウッドゴジラで「架空の生物をCGでリアルに魅せる」ことが徹底されていた事とは、全く異なるアプローチであることが分かります。
新時代の怪獣の描き方を日本からも発信できるとは、嬉しい限りですね…!
↑CGか着ぐるみかを含めた「特撮」について、非常に奥深く、かつ分かりやすく解説している記事。必見です。
②リアルを描くためのCG使いの衝撃
シン・ゴジラ、着ぐるみらしい質感のCGで、着ぐるみでは絶対に出来ない「位置」と「アングル」で魅せていて、単純に迫力情報量一辺倒というダサいCG使いになってないと思う。
— 光光太郎 (@bright_tarou) April 13, 2016
ウソをホントに見せるための抑えたCG使いで、ゴジラという虚構を限りなく現実にしている。
普通CGを使ったエンタメ作品と聞くと、とにかく迫力重視、ネタの数重視、圧倒的スピード重視という絵面を思い浮かべてしまいますが、予告から察するにシン・ゴジラはそれと真逆なCG使いであると言えるでしょう。
言いたいことはツイートにある通りなのですが、着ぐるみ特撮ではまず不可能であったろう「配置」と「アングル」、そして「スケール感」を作るためにCGが使われていると感じました。特に素晴らしいのは戦車や戦闘ヘリの「後ろ」の視点から魅せるシンゴジラと、夜の街を進むシンゴジラを引きのショットで魅せるシーンです。こういった明らかにリアルな視点ではないんだけど、どうしようもなくリアルを感じさせられてしまう視点があることで、怪獣映画という嘘を現実だと思える、心底恐ろしく、そして面白くなるんですね。
CGや最先端技術を迫力増しのツールにするのではなく、構図作りやリアル演出に使用し、それが成功しているという衝撃。予告の時点でこれなので、本編ではどんな映像が観られるのやら…!人間視点で放射熱線を喰らうシーンとかあったら堪らないですね…!
③キャスト陣の衝撃
なんと今回のシン・ゴジラ、初報で明かされていた長谷川博己さん、竹野内豊さん、石原さとみさんに加えて325人のキャストがいるらしいのです。しかもかなりの豪華メンツ。予告編でも役者陣の「いい表情」が連発しており、短い出演時間であったとしても相当な存在感を放ってくれることでしょう。気合が半端ではないことが伺えます。
そして、このような豪華キャスト陣がいるという事は強力な宣伝材料、特撮や怪獣に興味の無い方を惹きつける的確で誠実な方法であると思うのです。今の日本映画で、これだけの役者陣が集まっての演技合戦が観れるとしたら、いや、この方たちが集まる映画と言うだけでも、ワクワクが止まりません。
この「豪華キャスト陣」が与えた衝撃は、何もその豪華さだけではありません。日本の全ての人に「観たい!」と思わせる真っ当な宣伝をし、「面白い!」と思わせる映画を作ってやるんだという、凄まじいまでの「本気」が衝撃でした。
(手話通訳がいるシーンは初めて見た気がします)
シン・ゴジラの予告には
①CGゴジラの衝撃
②リアルを描くためのCG使いの衝撃
③キャスト陣の衝撃
という3つの衝撃がありました。そして、それらの衝撃を「作り物感を感じさせない映像」「予算を感じさせない作りこみ」「日本人が直視すべき負の出来事をリアルに体感させる」という尋常ならざる拘りで繋がれた予告から、1つの志が見えてきます。
それは「日本でしか作れない、最高の映画を作ってやる」という志です。ゴジラ映画、怪獣映画、特撮映画という「特定のファン向け映画」ではなく、誰もが息を飲むような、今作れる最高の邦画として作る。
そんな強い志を、映像制作陣にも、キャスト陣にも、そして企画側からも感じられたシン・ゴジラの予告。これが予告だけのものではなく、初代ゴジラが作り出した一大ムーブメントを超えるような傑作であることを、切に願います。
※シン・ゴジラの感想を書きました。志は、確かにありましたよ!
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